獣医師について。
近年のペットブームや、獣医師を目指す学生の日常をコメディタッチで描いた「動物のお医者さん」「向井荒太の動物日記〜愛犬ロシナンテの災難〜」などの漫画・ドラマの影響で、獣医師は学生の人気の職業の一つとなっています。
一般には、いわゆる町の動物病院のお医者さんというイメージが強いのですが、現在、全国で約2万9000人の獣医師が働いている中、小動物臨床の獣医師が占める割合は、日本全国で全体の4割度でしかありません。残りは、牛・豚などの産業動物の臨床にあたったり、公務員として空港や海港に設けられた検疫所や動物検疫所などに勤務したり、保健所や食肉衛生検査所などで食品衛生監視員として勤務しています。
また、大学や製薬会社、ペットフード会社などで試験研究をする人もいます。
最近の傾向としては、畜産動物の数が減少していることから、牛や豚などの家畜動物を診療する獣医師の数は減ってきており、ペットブームの影響で、犬や猫などのペット動物を診療する獣医師の数は増加しています。
ペット関係の獣医師の場合、動物病院や農業協同組合に就職して数年間の経験を積んでから開業する人が多いようです。
これまでは、圧倒的に男性の多い職業だったのですが、近年は犬や猫などのペット関係を中心に、女性の獣医師が増えている傾向にあります。